• sturdy_glass
    ガラスは一定以上の衝撃によって割れるという欠点があります。また割れたガラスの破片は非常に鋭利な刃物になるため、二次被害の観点からも注意が必要であると言えるでしょう。
    それでは衝撃に強い割れにくいガラスというのはないのでしょうか。一般には強化ガラスや防犯ガラスが、一般的なガラスと比較して割れにくいガラス、つまり丈夫なガラスということになるかもしれません。

    一般的な窓ガラスとはフロート法で作成されるソーダ石灰ガラスです。大昔に比べると、薄く、均一で平坦なものが作られるようになりました。強度においてもいくぶん改善されてはいるのですが、その以上に薄くもなっているため、ある程度の衝撃によって破砕してしまいます。さらに「薄いこと」が割れた破片を鋭利な刃物にしてしまうという欠点もあります。割れたガラスで怪我をするというのは、災害時などによくみられることで、注意が必要でしょう。
    火災の延焼を拡大させないために導入されている網入りガラスも一般的なガラスのひとつです。よく誤解されていますが強度においては一般的なガラスと同じかそれ以下です。あくまでも火災時に一定時間割れ落ちないことで、延焼拡大を防ぐのが目的です。

    一方強化ガラスは、ガラスの表面に圧縮応力を加えたものです。この力をガラス内部の引張応力と釣り合わせることによって、ガラス自体に強度を付加しています。その強度は通常のガラスの4倍以上もあると言われ、自動車のフロントガラスにも使われています。このガラスのもうひとつの特徴は、割れたときにガラスが粒状になるため、ガラスの破片で怪我をする危険性が低減することでしょう。
    防犯ガラスは通常のガラスとガラスの間に特殊なフィルムを挟み込むことによって、破砕しても割れ落ちず、貫通に対しても強固であるという特徴を持たせたものです。これらは一般家庭の窓に導入されることで、災害や侵入盗に対する防御性能を向上させています。